労働協約の強化でインドネシアのオムニバス法に抵抗
2021-03-05
<JCM記事要約>
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2021年3月5日:インドネシアの雇用創出に関するオムニバス法は労働者の権利を弱める恐れがあるため、組合は権利保護に向けて労働協約の条件の強化を決定した。
インダストリオール・グローバルユニオンのインドネシア協議会は、加盟組織によるオムニバス法反対キャンペーンを強化するために、2月19〜20日と24〜25日に2回の会合を開き、組合指導者20人が参加した。
2月17日にオムニバス法に関連する49の規則を実施したという政府発表を受けて、職場でオムニバス法の実施を要求する企業が増えている。
組合指導者たちは、この法律に対応して労働協約の強化に力を入れるよう勧め、支部組合や同じ産業の他の加盟組織の基準点として標準労働協約の作成を提案した。
加えて、支部組合が抵抗できるようにするために、団体交渉技能、コミュニケーション、提言、労働法に関する訓練を増やす予定である。
インダストリオール・インドネシア協議会のイワン・クスマワン議長は言う。
「署名された労働協約は両当事者間の法律だ。労働者の福祉、賃金体系、労働安全衛生は協定を通して実施される」
「私たちは、毎週火曜日の夜に労働学校による教育プログラムを通して組合指導者の能力を強化し、企業に労働者の権利を侵害させないようにすべく取り組んでいる」
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は言う。
「インダストリオールは、退行的な労働法との闘いにおいてインドネシアの加盟組織と連帯している。ネットワークを利用して、この法律を実施しようとする動きに反対し、多国籍企業に対するキャンペーンを展開していく」
雇用創出に関するオムニバス法は、インドネシアで組合によって痛烈に批判されている。インドネシア労働組合総連合(KSPI)、全インドネシア労働組合総連合(KSPSI AGN)、インドネシア福祉労働組合総連合(KSBSI)は、法案に反対して多数の大規模デモを実施している。
インドネシアのジョコ・ウィドド大統領が昨年11月2日にオムニバス法案に署名して法律として成立させたあと、各労働組合総連合とインダストリオール加盟組織は憲法裁判所に異議を申し立てた。