組合キャンペーンを受けて、韓国が中核的ILO条約を批准
2021-03-05
<JCM記事要約>
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2021年3月5日:数十年に及ぶ絶え間ない国際労働基準キャンペーンの結果、韓国はILO第87号条約、第98号条約および第29号条約を批准した。
韓国民主労総(KCTU)と韓国労組連盟(FKTU)は、ILOの中核的条約の批准を求めて果敢に運動してきた。組合は2020年10月21日に共同記者会見を開き、政府にILO第87号条約および第98号条約の批准を要求した。
結社の自由に関する条約(第87号)、団結権・団体交渉権に関する条約(第98号)、強制労働に関する条約(第29号)を批准するには、韓国政府が国内労働法の改革と労働者の権利保護に向けて措置を講じる必要がある。
キム・マンジェ韓国金属労組連盟(FKMTU)委員長は言う。
「強制労働の廃止に関するILO第105号条約の批准を求めて闘い続ける。政府は今すぐ労働組合法を修正する必要があり、労使関係への過剰な干渉をやめなければならない」
韓国政府は、2011年から実施されているEU-韓国自由貿易協定の定めに従ってILOの基本条約を批准するよう、欧州連合から圧力をかけられている。
EU専門家委員会は今年1月25日、韓国政府が協定の労働約束に違反しているとの結論を下した。
インダストリオールに加盟している韓国金属労組(KMWU)のキム・ホギュ委員長は言う。
「批准された条約は、組合つぶしをなくし、法律や慣行を結社の自由に従わせ、産業レベル組合の組合権を保障する包括的労働法改革の重要な法的指針だ」
「ILO条約の批准を求める30年に及ぶ私たちの闘いにおいて、国際労働組合運動が連帯を寄せてくれたことに感謝する。KMWUとして、韓国財閥のサプライチェーンで闘い続けることを誓約する」
国際労働組合総連合(ITUC)、欧州労働組合連合(ETUC)および国際人権連盟(FIDH)は2020年1月15日、専門家委員会に正式な提出を行った。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。
「韓国の労働組合による根気強い歴史的な闘いとキャンペーンが今回の重要な勝利をもたらしたおかげで、韓国における労働者の権利侵害の長い歴史が終わったようだ」
「私たちはILOの中核的条約の批准を歓迎しており、韓国政府がそれに応じて労働法を速やかに修正し、とりわけ条約の規定を実施することを期待している」