ゼネラル・モーターズのシラオ工場で労働者が歴史的勝利
2021-08-23
【JCM記事要約】
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2021年8月23日:メキシコ・シラオのゼネラル・モーターズ(GM)工場の労働者は8月17〜18日、現行労働協約に反対票を投じた。この協約は、企業寄りのメキシコ労働組合連盟(CTM)に加盟するミゲル・トルヒーヨ・ロペス労組のテレソ・メディナ書記長が2008年から管理している。
合計6480人の労働者が投票し、賛成2623票、反対3214票、無効39票だった。その結果、現行労働協約は破棄される。
労働者は権利をいっさい失わず、新しい代表が選ばれるまで給付と労働条件は変わらない。
「組合は今後、新しい集団雇用契約の締結に取りかかるだろう」とメキシコ雇用・労使関係研究センター(CILAS)総括コーディネーターのヘクター・デ・ラ・クエバは記者会見で説明した。
今回の勝利は、7000人近くを雇用しているこのGM工場の労働者にとって前例のないものである。労働者は今年4月の初回投票で投票プロセスの重大な不正を報告し、アメリカ・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に定める即応メカニズムに基づく最初の苦情を申し立てた。
メキシコ政府とアメリカ政府は、嫌がらせや脅迫のない自由、安全かつ透明な投票プロセスを確保するために、国際労働機関(ILO)とメキシコ国家選挙機関(INE)の独立オブザーバーならびにメキシコ労働省の連邦労働監督官の立ち会いのもとで、投票をやり直すことに合意した。
民主的に運営されるメキシコの組合の多く(自動車・自動車部品・航空宇宙・タイヤ産業の独立組合連盟(FESIIAAAN)、「Generando Movimiento」労組、新しい労働者中央組合(NCT)、ロス・ミネロスなど)が、投票プロセス中に工場の外でテントを張り、GM労働者への支持を表明した。
国際レベルでは、GM労働者の地域ネットワークだけでなく、アメリカとカナダのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織も、この重要な投票の行方を見守り、結果に大いに満足した。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。
「GMシラオ工場の勇敢な労働者が決意を示し、結社の自由を求める闘いに勝利したことを祝福する。やるべきことがまだ山積していることは明らかだが、労働者たちはインダストリオール・グローバルユニオンと世界中の加盟組織を当てにすることができる。私たちは彼らに寄り添い、完全な組合の自由と尊厳ある労働条件を確保できるよう支援していく。この投票の結果は、メキシコの労働者に大きな希望と新たな前途をもたらす」