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第134号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2021年9月8日)

STマイクロエレクトロニクス・マレーシア――利益より労働者の安全を優先せよ

2021-08-17

【JCM記事要約】

  • COVID-19感染者数が急増しているマレーシア・STマイクロエレクトロニクスでは、多数の従業員が感染しており、従業員19人が亡くなった。
  • COVID-19症例が発見された際、工場の特定部門だけが閉鎖されたのみであった。労使間で定期的な社会的対話が行われていれば、このような事態を防ぐことができたのでは、と組合側は会社の対応を批判している。
  • インダストリオール・サンチェス書記長は同社へ書簡を送り、企業利潤よりも労働者の安全を優先し、電子産業従業員組合南部地域(EIEUSR)と対話することを要求した。

 

2021年8月17日:マレーシアのSTマイクロエレクトロニクスでは、過去数カ月間に従業員19人がCOVID-19で亡くなった。まだ100人を超える従業員が感染しており、600人前後の労働者が隔離されている。
                                                      

マレーシアでは7月以降、COVID-19感染者数が急増しており、前週の新規感染者数は平均2万人と過去最多に達した。1人当たりの感染率は東南アジアで最も高い。

マレーシアの国際貿易産業省は、7月29日から8月4日まで工場の全面操業停止を命じた。以前にCOVID-19症例が発見されたときは、工場の特定部門だけが閉鎖された。

ロスラン・ビン・ロスディEIEUSR会長代行は言う。

「私たちはSTMの同僚の死を悲しんでいる。労使間で定期的な社会的対話が行われていれば、このような事態を防止できた可能性がある。STMに対し、衛生プロトコルを厳格に実施し、すべての生産現場を衛生的にするよう求める」

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は同社への書簡で、企業利潤よりも労働者を優先し、インダストリオール加盟組織の電子産業従業員組合南部地域(EIEUSR)と対話することを求めている。

松崎寛インダストリオール電子担当部長は言う。

「インダストリオールは、19人の労働者のご遺族に心から哀悼の意を表す。STMに対し、人の最優先と人命保護を重視している自社の持続可能性戦略を実行するよう要請する」

STマイクロエレクトロニクスは、各種の電子機器に使われる電源装置やマイクロ・コントローラー、その他の半導体集積回路を製造している。

 

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