バングラデシュの危険な船舶解撤場でまた2人が死亡
2021-09-23
【JCM記事要約】
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2021年9月23日:チッタゴンの船舶解撤場では嘆かわしいほど安全性が欠如しているため、わずか1週間で労働者がまた2人死亡し、3人が負傷した。インダストリオール加盟組織のBMFとBMCGTWFは、バングラデシュの政府と船主に安全衛生問題を繰り返し提起してきたが、無駄に終わった。
バングラデシュの船舶解撤場では安全上の危機が続いている。9月の1週間に起こった死亡事故は、危険な労働条件を放置した恐ろしい結果を示している。
9月14日にクミラの船舶解撤場で、荷物をきちんと積んでいないトラックから酸素ボンベが落ち、35歳のムハンマド・アリ・ナジムが死んだ。
9月18日にはテントゥルタル地域のJLシップブレーキングで、船舶の上部を切断していたリトン・ポール(30歳)が足を踏み外し、安全ベルトがなかったために高所から転落、重傷を負った。リトン・ポールは病院に運ばれたが、到着時に死亡が確認された。
そして9月20日にはジョラムタル地域のマリン/マーズ船舶解撤場で燃料タンクを切断していたバブル(22歳)とピアス(26歳)、ラッセル(25歳)が重度の火傷を負った。このタンクは、化学物質が残留していないことを確認する管轄安全当局の検査を受けておらず、火がついて3人の労働者を負傷させた。
インダストリオールの事故調査によると、2021年1月以降、バングラデシュの船舶解撤場では少なくとも10人の船舶解撤労働者が死亡し、23人が負傷している。犠牲者のほとんどが若い不安定労働者で、適切な安全装置がなかった。
松崎寛インダストリオール書記次長は言う。
「わずか1週間で、それだけ多くの事故が起こったとは衝撃的だ。使用者の怠慢が続いている。これはまったく受け入れ難いことであり、香港条約の批准も含めて、この問題に取り組むためにバングラデシュ政府が緊急の措置を取ることがいっそう急務となっている」