インドのフォックスコン工場で労働者が抗議
2021-12-23
【JCM記事要約】
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2021年12月23日:インド・タミルナードゥにあるフォックスコンのiPhone組立工場で、数千人の若い女性労働者がチェンナイとバンガロールを結ぶ幹線道路を封鎖し、労働・生活条件の改善と適正な雇用を要求した。抗議の発端は、フォックスコンの宿舎で食中毒が発生し、何百人もの労働者が入院したことである。
この工場は約1万6000人の労働者を雇用しており、その8割が18〜23歳である。大多数が第三者の請負業者や派遣会社を通して雇用される移民契約労働者で、契約書も身分証明書もなければ、フォックスコンに雇用されているという証拠もない。労働者たちは賃金が少なく、社会的保護を受けられず、組合加入や団体交渉を妨げる障害に直面している。
労働者はホステルに滞在させられているが、過密状態で基本的な設備もないという。20〜40人の労働者が定員10人の部屋に宿泊しており、適切な換気もない。良質で衛生的な食品が提供されていない。労働者は緊急事態の場合しか退出できず、休暇を取得すると給料から差し引かれる。
契約労働者たちは工場施設内で携帯電話の使用を許可されず、移動を制限されている。これらの労働者は強制労働者として雇われている、と組合は主張する。
12月第3週、2000人を超える女性労働者が滞在している会社提供の宿舎、IMAホステルで、何百人もの労働者が食中毒になった。同僚が福利について尋ねても、経営陣とホステル、請負業者は回答を拒否し続けたことから、労働者の間で抗議行動が起こった。
12月17日、労働者は工場の近くで自発的な座り込み抗議を開始し、チェンナイ−ベンガルール道を封鎖した。抗議行動はチェンナイ−ベンガルール道に沿って、他の場所にも広がった。
労働者は当局に対し、影響を受けた労働者とその健康状態について詳しく説明し、請負業者とホステル経営陣に対して行動を起こし、インフラと生活・労働条件の改善を確保するよう要求した。労働者たちはフォックスコンにも、労働者の安全と福利に対する責任を取ることを要請した。
「労働者は小さなミスを犯しただけでも仕事から外され、虐待される。私たち全員が教育を受けており、多くが大学を出ているが、臨時雇用と低賃金に甘んじている」
労働福祉大臣と国家・地区行政当局高官が確約しても、労働者は納得しなかった。スングバルチャトラムの工場の近くで抗議していた労働者は、16時間を超える抗議行動の末、警察によって追い払われた。近くの工業地域オラガダムで抗議していた労働者たちが逮捕された。その晩、約20人の組合活動家が再び司法拘束された。67人の女性労働者は翌日釈放された。
「工場の若い女性は、フォックスコン工場のまったくもって非人間的な労働条件や宿舎の生活条件の結果、抗議せざるを得なかった。労働組合がこれらの若年労働者に接触し、組織化して労働・生活条件を改善できるようにすることが絶対に必要だ」とアプールヴァ・カイワール・インダストリオール・グローバルユニオン地域事務所所長は言及した。