モレックス・マレーシアで組合員の不当な扱い
2022-03-30
【JCM記事要約】
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2022年3月30日:インダストリオール加盟組織EIEUNRは、マレーシアでアップルのサプライヤーの1社として活動している電子部品メーカー、モレックスで組合つぶしと闘っている。
モレックス・マレーシアの組合つぶしに対応して、インダストリオール加盟組織の電子産業従業員組合北部地域(EIEUNR)は、労使関係局(IRD)に苦情を申し立てた。第一審で労働者の不当扱い事件が処理されている。
IRDから同労組に、調査の一環として工場で労働者との面談を行うと通知があった。EIEUNRは、この面談は労働者に過度の負担をもたらすと考えている。というのも、職場で面談が行われるため、面談を受けた労働者を使用者が簡単に特定できるからである。
EIEUNRは、労働者が同労組に賛成票を投じることに決めれば給付を削減する、という取締役人事部長の脅迫の音声記録を持っている。同労組は同じような脅迫の録音をもう1つ入手しており、その中で取締役人事部長は管理・監督スタッフに、運転工たちを説得して同労組に反対票を投じさせるよう指示している。
この音声記録はIRDに提出済みである。同労組は、これらの記録はIRDが労働者の不当な扱いを認識し、使用者に外部干渉なしで組合承認のための無記名投票の実施を要求するに十分な証拠だと考えている。
巨大テクノロジー企業のアップルはモレックスの主要な顧客の1つであり、労働者に対するモレックスの行動は、以下のアップル行動規範に明白に違反している。「サプライヤーは、労働者が干渉、差別、報復またはハラスメントを受けずに、他者と連帯し、自ら選んだ組織を結成して加入し(または加入を控え)、団体交渉を行うことを進んで許可するものとする」
「モレックスにおける労働者の不当な扱いは、中核的ILO条約によって保障される労働者の基本的権利と労働組合権の明らかな侵害であり、マレーシアはこれらの権利を尊重すべきだ。アップルとモレックスの他の主要顧客に、サプライチェーンにおける深刻な労働者の権利侵害を知らせなければならない」と松﨑寛インダストリオール書記次長は言う。