ジェンダーに基づく暴力とハラスメントのリスクおよび組合の対応に関するインダストリオール研究
2022-04-14
【JCM記事要約】
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2022年4月14日:インダストリオールは来週、衣料・鉱業・電子部門におけるジェンダーに基づく暴力(GBVH)のリスクに関する新しい研究を発表する。この研究は女性労働者・組合指導者100人の証言に基づいている。報告書には、この問題に取り組むための組合の対応も記載されている。
この報告書は独フリードリヒ・エーベルト財団(FES)の出資によるもので、ジェンダーに基づく暴力の専門家ジェーン・ピリンジャーによる研究の成果である。
「この研究を実施して、世界中の女性に、彼女らが仕事の世界で直面している問題に関して発言権を与え、どうすれば組合はジェンダーに基づく暴力の根絶に向けて重要な措置を講じることができるか、またしなければならないかを示した。この研究は、鉱業・衣料・電子部門の女性労働者およそ100人への個別・集団インタビューにより、女性労働者が直面している暴力やハラスメントのリスクについての独自の洞察を提供する」
「とりわけ、組合における男女の権限とリーダーシップにより、これらのリスクに取り組んでジェンダーに基づく暴力とハラスメントを防止・対処し、この問題を組織化や訓練・意識向上、提言、労働者の代表の中心に据えることができることを示している。そのときに初めて、ジェンダーに基づく暴力とハラスメントに関する沈黙を本当に破ることができる」とジェーン・ピリンジャーは言う。
報告書は、3部門におけるGBVHの直接の証拠を示している。使用者と組合はGBVHにますます注意を払うようになっているが、GBVHは依然として広く見られる。この研究は、GBVHに関する女性の数々の経験と、GBVHがもたらす被害を明らかにしている。それらは言葉による虐待、性差別的なジョークやコメントから、より深刻な形態の持続的なセクシャル・ハラスメント、性的暴行、雇用や昇進の見返りとしての性的な交際の期待にまで及ぶ。
この研究は、ILO第190号条約と第206号勧告の条項をもとにしている。女性が日常的にさらされているリスクに焦点を当てており、労使双方がジェンダーに基づく暴力とハラスメントを防止し、ジェンダーに基づく暴力とハラスメントを労働安全衛生に含めるための基礎を築くものである。報告書は、仕事の世界における家庭内暴力の影響とリスクも強調している。
「本報告書は、組合指導者と女性労働者の勧告を通して、また労働組合の優れた慣行についての洞察を通して、インダストリオールと加盟組織がジェンダーに基づく暴力をなくすための打開策についての手引を提供する」
「使用者に責任を負わせるためにもっと多くのことをするべきだ。インタビューに答えた女性たちは、企業とサプライヤーが講じる措置は依然あまりに頻繁に加害者を保護しており、無効かつ不十分だと証言した」とクリスティン・オリビエ・インダストリオール書記次長は言う。
今後数週間の発表予定:
- 南アフリカ、コロンビア、カナダの調査結果をまとめた鉱業部門のジェンダーに基づく暴力に関する章
- エルサルバドル、インドネシア、レソト、トルコの衣料・繊維部門研究を記録した章
- インドネシア、インド、日本、ブラジルの電子部門の調査結果を記録した章
- 詳細な報告書