ラナ・プラザ――悲劇から衣料工場を安全にするための国際協定へ
2022-04-21
【JCM記事要約】
|
2022年4月21日:2013年4月24日のラナ・プラザ崩落から9周年を控えて、アトレ・ホイエ書記長は、組合が悲劇をバネに衣料工場を安全にする歴史的な合意を実現できた経緯について語った。
9年前、バングラデシュの衣料生産史上最大級の産業殺人が起こった。5000人の労働者が、崩壊が迫っている明白な危険信号が出ていた工場での労働を強制された。1132人が死亡し、2500人以上が負傷した。
最終的に、インダストリオールとUNIグローバル・ユニオンは衣料ブランドに、各社が責任を取らなければならないことを何とか納得させ、バングラデシュ協定が締結された。9年かけて数千回の工場検査を実施した結果、1600カ所における工場で命にかかわる危険性がある20万件もの不備が是正された。ラナ・プラザ事故前の数年間にも数百人が亡くなっていた産業で、もう死者が出なくなっている。
160のブランドとともに国際協定を生み出した。このアコードの対象範囲をバングラデシュ以外の国々にも広げることに合意した。これによって、もっと多くの国で命を救えるようになり、さらに何百万人もの労働者が工場の安全性向上から利益を得る。
だが、この素晴らしい機会を世界中のすべての繊維・衣料労働者に提供するにはどうすればよいか、という普遍的な問題が残っている。衣料労働者は安全な工場を必要としている。したがって、私たちの活動を続ける必要がある。特に北米で、もっと多くのブランドをアコードに参加させ、これを本当に世界的な協定にするために必要な影響力を得なければならない。
私たちが着る服を生産する労働者は、命を落とす恐れのある職場ではなく、生活賃金と適正な労働条件を提供する職場で働いてしかるべきである。さらにアコードを拡大して人命を救えるよう支援してほしい。