全世界でベラルーシ政府に拘留中の労働組合員の釈放を要求
2022-06-08
【JCM記事要約】
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ベラルーシでは何十年も労働組合権が侵害されている。このところ独立組合に無数の攻撃が加えられている件について、6月7日にジュネーブで開催された第110回ILO(国際労働機関)の基準適用委員会(CAS)で審理された。そして本日6月8日、世界中の組合が世界行動デーに加わり、ベラルーシの労働組合指導者・活動家の即時釈放を要求した。
ベラルーシ政府は、ILO第87号条約に基づく義務をあからさまに無視し続けている。2004年の調査委員会勧告から18年になるが、その実施に向けた有意義な進展は見られない。
状況は2020年以降劇的に悪化しており、独立労働組合を狙った政略的な弾圧によって、ここ2カ月間にさらに悪化した。政府は独立した民主的な労働組合を組織的に破壊しており、組合指導者は絶えず攻撃されている。
現在、ベラルーシの独立組合のすべての指導者が、逮捕後に釈放されたか、出国や事件に関する情報開示を禁止されているか、今なお獄中にある。
何百人もの組合員がハラスメントや脅迫を受け、組合を脱退するよう圧力をかけられている。活動家が尋問され、組合事務所に盗聴器が仕掛けられている。
ベラルーシの労働者は今も、組合を設立するために認可を得る必要がある。CASは、組合登録を妨げるすべての障害を法律上も事実上も取り除き、特定の組合を特別扱いしてはならないと繰り返し要求している。
ベラルーシ政府は過去2年間、言論・表現・集会の自由、独断的な逮捕・拘束からの自由、独立した公平な裁判機構による公正な裁判を受ける権利(すべて結社の自由の基本的な前提条件)を著しく侵害している。CASは政府に対し、結社の自由の原則に従っていくつかの法律を修正するよう促している。
CASの要求は以下のとおり。
- 独立労働組合の弾圧の終結
- 拘束された指導者・活動家の釈放とすべての嫌疑の取り下げ
- 独立組合とその指導者・活動家が、いかなる種類の暴力、脅迫または脅威もない環境下で労働組合活動を行えるようにするために必要なすべての措置の実施
政府は、2004年調査委員会勧告と2021年CAS決定を実行に移すための措置を明らかに講じていない。これはILO憲章に基づく義務の尊重の確保への献身が欠如しており、ILOの監視システムを尊重していないことを示している。したがってCASは、この問題を2022年11月のILO理事会に付託し、追加措置を検討するよう要求している。
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は、インダストリオール、PSI(国際公務労連)およびITF(国際運輸労連)を代表する共同声明の中でこう述べた。
「私たちはベラルーシ政府に対し、方針を変更してグローバルな民主主義の基準にコミットし、逮捕された組合指導者の釈放とすべての嫌疑の取り下げによって、このコミットメントを示すよう要請する」
「はい、はい、はい」
世界中の労働組合員が今日、ベラルーシで収監中の独立組合指導者と連帯してデモをした。ジュネーブでは、グローバルな労働運動の代表が国連広場の国連ビル前に集まり、逮捕された人々の写真を掲げた。これは、組合に対する攻撃は機関に対する攻撃であるだけでなく人々に対する攻撃でもあること、ベラルーシの同志が労働者を代表した罪で投獄されていることを思い出させた。
象徴的なロールコールが行われた。獄中の労働組合員の名前が読み上げられると、群衆が「はい、はい、はい」と返事をした。
演説者たちは、ベラルーシにおける最近の弾圧の高まりをウクライナの戦争と関連づけ、「組合指導者が戦争に声高に反対すると独立労働組合に対する攻撃が強まる」と指摘した。組合指導者は一貫して戦争を非難し、ロシア軍のベラルーシからの撤回を要求している。
このデモにはウクライナの労働組合員の代表団が出席し、鉱山労組NPGUのミハイロ・ボリネッツ会長がベラルーシの同僚への支援を表明した。