サプライチェーン全体で電子労働者を組織化
2024-06-18
2024年6月18日:インダストリオール・グローバルユニオンICT電機・電子運営委員会は、この部門で労働者の権利を守るために組織化努力の倍加を誓約した。12カ国の代議員が6月10-11日にクアラルンプールに集まり、組織化と組合組織率の上昇、団体交渉権の改善を中心に部門活動をめぐり討議した。代議員たちは、所属組合が女性・若年・ホワイトカラー労働者に接触し、サプライチェーン全体で彼らを組織化しようと注力し続けていることを確認した。
マレーシアの電子産業従業員組合連合は、無記名投票方式の刷新など労働法改革を支持し続け、労働者の過半数の賛成票で組合代表を承認するよう要請している。
インドのユニオンズ・ユナイテッドは、移民労働者、契約労働者および若年労働者の組織化に重点を置いている。
タイ産業労働組合総連合(CILT)は、ILO第87号条約および第98号条約の批准を求めて運動している。
韓国金属労組連盟(FKMTU)は組合員に対し、「自分の職場」と職場周辺の会社「の全労働者」を組織化するよう呼びかけている。
松﨑寛インダストリオール書記次長は次のように述べた。
「バッテリーサプライチェーンの労働者を組織化しなければならない。私たちは、このプロセス全体、すなわち鉱業、化学、製造業および自動車部門で労働者を代表しているのだから。部門の垣根を越えて適正な労働条件を促進し、組合同士の連帯を構築することは、私たちの責任だ」
参加者は、人工知能(AI)はすでにICTEE産業の重要な原動力になっており、技術開発によってこの産業が変化するかもしれないため、製造業雇用がAIに取って代わられるのではないかという懸念を表明した。MITとボストン大学の推定によると、2025年までに200万人の製造業労働者がAIに取って代わられる。
欧州議会は2024年3月に人工知能法を採択、その目的は欧州市民の基本的権利を保護し、AIが安全かつ追跡可能で中立的な技術になるようにすることである。この法律は、3レベルのAIの脅威――受け入れがたいリスク、高リスク、限定的な最小リスク――を概念化した。この法律に違反すれば、企業の世界年間売上高の最大7%に相当する罰金が科せられるかもしれない。
神保政史ICTEE運営委員会共同議長は次のように述べた。
「関連部門はAIに対応する必要に迫られている。AIとデジタル化の影響を軽減するために効果的な戦略を見つけなければならない。AIは雇用・労働条件に悪影響を与えてはならない。この部門が成長している今、労使双方が雇用を保護し、労働者にリスキリング訓練を提供しなければならない」
会合では、電子部門の労働安全衛生問題についても議論した。サムスン電子グループ労組連帯(SEGUS)は、社内の組織化された施設で工場労働者を調査した。この調査によると、サムスン労働者は筋骨格障害や睡眠障害、抑鬱障害に悩まされている。
6月7日に実施されたサムスン電子労働者のストおよびサムスン電子労組の全国座り込み行動と連帯する声明が採択され、参加者はサムスン電子に対し、労働権の尊重、労働組合弾圧の中止、賃金決定制度の公平性と透明性の改善を要求した。
【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/organizing-electronics-workers-along-the-entire-supply-chain