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第187号インダストリオール・ウェブサイトニュース

北京+30でジェンダー変革を促す社会契約を求める

2025-03-07


来週開催される第69回国連女性の地位委員会(CSW69/北京+30)を前に、グローバル・ユニオンはジェンダー平等を実現する新たな社会契約を求め、世界中でジェンダー平等と労働者の権利を守るための行動が急務であると強調している。


経済的不平等、気候変動、技術的混乱など、さまざまな危機が交差する状況を背景に、グローバル・ユニオンは、既存の経済システムが差別、搾取、不平等を常態化させ、働く女性に不利な影響を与えていると主張している。結社の自由と団体交渉権は、職場での民主主義を促進し、公正な賃金を確保し、女性のリーダーシップを推進するために不可欠である。私的利益よりも累進課税と人権を優先することで、ジェンダー平等を支える公共サービスやインフラへの資金調達を増やす余地が生まれる。

グローバル・ユニオンによる「北京+30宣言」の5つの主要要求:

社会正義、民主主義、平和のための男女平等

民主主義は権威主義体制からの脅威にさらされつつあり、一方で、ジェンダーに基づく差別、暴力、外国人嫌悪は増加の一途をたどっている。宣言は、結社の自由や団体交渉、同一賃金、女性リーダーシップへのアクセスを含む基本的権利の保護を約束しなければならない。さらに、紛争地域で女性が直面する特有の課題に対処し、和平交渉への女性の参加を促すことも必要だ。

人権としての女性の労働権

すべての政府は、強制労働の撤廃、安全な労働条件の確保、雇用における性差別撤廃など、ILOの基本原則を支持しなければならない。普遍的な社会保護制度、有給の育児休暇、無償のケアワークを認める政策を確立することは、女性の経済的公正を実現するために不可欠である。

女性のためのディーセント・ワーク

ジェンダー平等を達成するためには、政府は2030年までに5億7500万の新たなディーセント・ワークを創出することに投資しなければならない。特にケア分野において投資が必要だ。雇用におけるジェンダー転換的なアプローチには、公正な賃金、非正規雇用の正規化、そしてすべての女性に対する職場での保護の確保が含まれなければならない。また、デジタル移行も規制し、自動化が女性に不均衡な不利益をもたらすことを防ぐ必要がある。

同一価値労働同一賃金

根強く残る男女間の賃金格差は、貧困の女性化を推進する主な要因である。賃金平等の法律の施行、賃金の透明性に関する政策の実施、科学・技術・工学・数学(STEM)などの伝統的に男性優位の分野への女性の参加支援など、格差を解消するための体系的なアプローチが必要である。

職場におけるジェンダーに基づく暴力やハラスメントのない職場

職場における暴力やハラスメントに対処するILO条約第190号の批准と実施は優先事項である。 家庭内暴力の被害者を支援し、加害者に対して説明責任を負わせる強固な職場方針が必要である。 また、防止プログラム、法的保護、暴力防止のための公共サービスへの投資も必要である。

「ジェンダー平等への挑戦が増加する中、私たちは北京+30宣言が構造的障壁に対処し、女性の労働権を擁護する具体的な公約を提示しなければならないと主張する。ジェンダー変革的なアジェンダを採用することで、各国政府はより公正で包摂的、持続可能な労働の世界を創出する機会を得る。今度のCSW69会合は、持続的な社会・経済的変化に向けて断固とした行動を取る重要な瞬間となる」

インダストリオール書記次長のクリスティン・オリビエは述べている。

インダストリオールは、拘束力のある協定による繊維・衣料産業の女性労働者の救済をテーマに、国連社会開発会議の期間中にサイドイベントを開催する。何十年もの間、グローバル・サプライチェーンは組織的な人権侵害に悩まされてきた。自主規制は労働者を弱い立場に置き去りにし、実質的な変化をもたらすことができなかった。グローバル企業と労働組合間の交渉による協定という強力な代替策がある。特に拘束力のある協定は、説明責任を確保し、労働者の権利を保護し、ジェンダー変革的な解決策を促進する。

【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/a-call-for-a-gender-transformative-social-contract-at-beijing30

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