エジプトの大臣がスエズ・スチール労働者のストに介入
2013-08-19
スエズ・スチールのスト指導者、アムル・ユシフとアブダル・ラウフが逮捕されたが、独立エジプト労働組合総連盟(EFITU)元会長であるカマル・アブ・アイタ人的資源・労働大臣の介入後に釈放された。その一方で、労働協約の実施をめぐって争議が続いている。
契約労働者2,200人、日雇労働者2,000人を雇用する民間企業スエズ・スチールの争議は、2012年2月の労働協約締結にさかのぼる。この協約は利益分配金の支給に関する規定を盛り込み、給与体系、医療手当およびボーナスについて合意していた。今回の争議は、協約のいくつかの条項(何よりも利益分配金)の実施に関するものである。
12人の労働者が職場を離れ、使用者はそれらの労働者に対して警察に被害届を出した。経営側は労働者の要求への回答を拒否し、職場に復帰しなければ交渉を開始できないと述べた。ストが続行されると、警察がスト指導者2人を逮捕し、軍隊が工場を包囲した。この逮捕を受けて、スト中の労働者はスエズとアインアルソクナを結ぶ幹線道路を封鎖しようとしたが、エジプト軍に阻止された。
労働者は現在、3週間前からスエズのアルアタカ工業地帯にある工場でストを実施している。8月12日に治安部隊が工場敷地内でのスト参加者による座り込みを強制的に解散させ、その暴力行為が強い批判を招いた。
先週カイロで、労働側の指導者と、新任の人的資源・労働大臣で独立エジプト労働組合総連盟(EFITU)元会長のカマル・アブ・アイタが会談した。カイロのインダストリオール・グローバルユニオン・コンサルタントのアーメド・カメルは、新しい独立労働組合機構の代表向けにいくつかの訓練コースを開催する予定であり、この協議に加わった。
協議の結果、逮捕された2人のスト指導者が釈放され、大臣はさらに同省の特別準備基金から工場労働者に給料1カ月分を支払うことに同意した。しかし、労働者が作業を再開しなければ交渉を行わないと使用者側が引き続き主張しているため、争議は依然膠着状態である。労働側の指導者は、書面契約と遅配賃金の支払い抜きでは同僚に職場復帰を要求できないと主張している。