ICT・電機・電子労働者の組織化に関する執行委員会プロジェクト:台湾(中華民国)での訓練セッション
2014-07-18
台湾のICT・電機・電子労組は、未組織労働者の組織化の重要性について議論・学習し、組合協力を強化する方法をめぐり活発に討議した。
7月11日に台湾で、ICT・電機・電子労働者に関するROCMU-インダストリオール・グローバルユニオン組織化セミナーが開催された。この部門の非加盟組合も含めて、16の工場レベル組合からさまざまな年齢層の組合役員42人が参加した。
過去20年間に、台湾は電子産業のグローバル・バリューチェーンで重要なプレーヤーになり、多くの台湾系多国籍企業がアジア太平洋諸国に事業を拡張している。一方、労働運動がいくつかのグループに分裂して力を弱めている中で、台湾でも特に若い世代で不安定雇用が急速に広まっている。台湾の組合は現在、質の高い雇用を確保して未組織労働者を組織化するために、強固な連帯基盤を生み出す必要に迫られている。
基調講演ではワン・ホウウェイ労働部雇用関係局長が、ここ数年、労使争議の44%が組合設立・加入絡みであり、多くの場合、経営側による強い圧力が原因で労働者は組織化に失敗していると指摘した。したがって、組合は産業レベルで同盟/連合を発展させ、専従オルグや労働問題専門弁護士を雇うための財政制度も含めて、組合活動のスケールメリットを生み出すべきだ、と同局長は述べた。
松崎寛インダストリオール・グローバルユニオンICT・電機・電子部門担当部長が、鴻海精密(フォックスコン)などの台湾系多国籍企業における労働者の組織化の重要性について説明し、関連組合にインダストリオールのキャンペーンへの積極的な関与を求めた。松崎部長は、日本の電機連合が2020年までに1,534社で労働者を組織化することを目指していることを紹介し、標的企業の確認、未組織職場におけるキーパーソンへの接触、労働者の勧誘に関する具体例を示した。
この会合で参加組合は、組合間協力を強化する方法や、より強力な組合を組織化する方法をめぐり活発に討議した。議論の結果、内部改革プロセスを実施し、組織化に関する戦略的訓練と、政治と労働組合活動との分離に焦点を合わせる必要があることを確認した。ROCMUは、労働組合運動と組織化活動を活性化するために、今後の組合間協力の調整に取り組む予定である。