広報ニュース

第26号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2014年7~8月)

iPhone 6サプライヤーのNXP、威嚇と牛歩戦術を強化

2014-07-16

フィリピンのNXP労働者を支援するデモ参加者

 10億ドル企業の電子メーカーであるNXPセミコンダクターズは、フィリピンで不当に解雇された労働者24人の復職に関する労働組合の要求を阻止するために、さらに労働者を威嚇して時間を稼いでいる。

  アップルの新しいiPhone 6に技術を供給していると言われるこのオランダ系多国籍企業は5月5日、一連の公休日に勤務しなかったことを理由に、フィリピン金属労働者同盟(MWAP)の幹部24人を解雇した。

  現在、同社は労働省を通じて、給料を支払って24人の労働者を解雇し、工場から労働組合指導者を効果的に排除したいという意向を伝えたと言われている。MWAPはこの提示を拒絶した。

  NXPは約束に反して、新しい交渉チームに今週インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織MWAPと協議させることを怠り、重要な調停会合を延期した。その間に、解雇された労働組合員24人はさらに1週間、仕事も賃金もない状態が続いている。

 NXPはフィリピンの首都マニラ郊外のカブヤオ工場で警備員も増員し、これまで以上に現地の労働者を威嚇している。

  ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はこう述べた。「NXPは牛歩戦術をやめ、威嚇を中止し、今すぐ労働者を復職させなければならない。手続きを引き延ばし、忠実な労働者である組合幹部24人(20年にわたって同社に勤務してきた者もいる)の決意をくじこうとするNXPの人を見下した戦略は、あからさまに攻撃的な組合つぶしの実例であり、労働法に関するすべての国際基準に違反している」

 ライナ書記長は、さらに次のように付け加えた。「給料を支払って労働者24人を解雇しようとするNXPの侮辱的な行為は、企業が労働者の権利を金で買うという危険な先例になるだろう。労働者の基本的権利に値段をつけることはできない」

  MWAPは困難をものともせずに、組合に敵対的なことで悪名高い経済特区にあるNXPカブヤオ工場で、組合代表の達成に成功した。

  MWAPに加入する労働者がNXPと新団体交渉協約を取り決めようとしたところ、同社は、いくつかの公休日に勤務しなかったことが非合法ストに相当するという口実で、組合指導部24人全員を解雇した。

 解雇されたフィリピンの労働者を支援するグローバル・キャンペーンが拡大している。世界中で抗議行動が実施されているだけでなく、フィリピンのインダストリオール加盟組織15団体が、MWAPを支持して強力な連帯声明に署名した。

 NXPは25カ国で事業を展開している。かつてフィリップスの一部門であった同社は、2013年に48億2,000万米ドルの収益を計上した。アップルの主要サプライヤーであるのみならず、同社の顧客には、特にボッシュ、コンチネンタル、サムスンなど、インダストリオール組合員の主な使用者も名を連ねている。

  インダストリオール・グローバルユニオンは、鉱業、エネルギーおよび製造業部門で140カ国・5,000万人の労働者を代表している。

 詳細については下記まで問い合わせのこと。

 コミュニケーション担当者 レオニー・ググエン +41 22 308 50 23

lguguen@industriall-union.org

コミュニケーション担当者 トム・グリンター  +41796934499

tgrinter@industriall-union.org

 

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