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第26号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2014年7~8月)

UAW、VWチャタヌーガ工場付近に地方組合を結成

2014-07-11

チャタヌーガのフォルクスワーゲン労働者の第42支部結成を発表するデニス・ウィリアムズUAW会長(写真提供:UAW)

 インダストリオール・グローバルユニオンは、加盟組織UAW(全米自動車労組)がテネシー州チャタヌーガのフォルクスワーゲン工場で組合代表選挙に僅差で敗れたあと、同社労働者の地方支部を設立したことを歓迎している。

  UAWが1つの職場で労働者を代表するために地方組合支部を設立したのは、今回が初めてである。

 UAWによると、フォルクスワーゲン従業員が組織する新しい第42支部は、同社の従業員代表委員会の従業員関与方針を通じて、この工場の労働者に発言権を与える。

  ゲーリー・キャスティールUAW書記長・財政部長は次のように述べた。「フォルクスワーゲンと議論を続けてきた結果、同社と合意に達した。フォルクスワーゲン・チャタヌーガ工場労働者の大部分が第42支部に加われば、会社側は第42支部を承認し、支部に加入した労働者を代表する加盟組合として対応する、と私たちは確信している。この合意の中でUAWは、チャタヌーガでの拡大・成長を確保するためにフォルクスワーゲンとの共同努力を続けると約束している」

 テネシー工場はフォルクスワーゲンの製造施設として世界で唯一、組合が設立されていない。

  ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。「UAWによる地方組合支部の設立と、フォルクスワーゲンによる組合との緊密な協力を称賛する。アメリカ南部で真の結社の自由を実現し、労働者が干渉も威嚇も受けずに、自分で選んだ組合に自由に参加できるようにすべきときだ」

  UAWは2014年2月、チャタヌーガ工場で従業員代表委員会を設立するための選挙に626票対712票で敗れ、必要な過半数を得ることができなかった。共和党の政治家と反組合的なグループが主導する脅迫・威嚇を伴う攻撃的な反対キャンペーンが展開され、この選挙プロセスには外部からの干渉があったと著しく非難された。

  テネシー州の議員は、工場に組合が結成されれば経済的優遇措置を適用しないと威嚇した。さらに、ボブ・コーカー共和党上院議員は選挙前に、UAWが組合代表を獲得できなければフォルクスワーゲンはチャタヌーガ工場で新型SUVしか生産しないと間違って主張したが、会社側はこれを強く否定した。

  UAWは現在、テネシー州に対し、フォルクスワーゲンが工場で新製品ラインを追加できるように、経済的優遇措置の適用を改めて要請している。

 「州当局者は州民とフォルクスワーゲン労働者に対し、チャタヌーガ工場向けの優遇措置に関する決定は労働者が組合加入権を行使するか否かに関係がない、と保証している」とレイ・カリーUAW第8地区責任者は言う。

  第42支部は、アメリカ、特に南部で、より多くの工場を組織化しようとする取り組みにおける大きな前進である。インダストリオールは現在、米国内の他の未組織企業で地方組合支部を結成するために、加盟組織と協力している。

 

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