アフリカ・ガーナのクラウン・ホールディングス、インダストリオール組合員をロックアウト
2015-02-11
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の産業・商業労組(ICU)は、アフリカ・ガーナのクラウン・ホールディングスにおけるロックアウトに抗議している。
食品産業向け金属パッケージ製造を専門とするクラウン・キャンズ・ガーナ・リミテッドの労働者は1月27日、同社ゲート前で抗議行動を実施した。経営側は何の予告もなくゲートを閉鎖した。与えられた唯一の情報はゲートに貼られた1枚の文書で、「追って通知があるまで工場を閉鎖する」と書いてあり、下に小さい文字で「経営陣」と署名されていた。
ICUは3年間、この工場の組織化にあたっていくつかの困難に直面し、経営側からの強硬な抵抗に遭ってきた。最終的に組合が労働者の組織化に成功すると、経営側は報復に最初の組合役員全員を解雇した。その後、クラウン・キャンズはICUとの交渉を拒否し、工場の閉鎖を発表する。ICUはこの事件を国家労働委員会(NLC)に提訴し、その結果、クラウン・キャンズはICU代表と交渉するよう指示された。 結局、経営側は組合側に、交渉開始の準備はできているが、その前に工場から機械設備を撤去しなければならないと伝えた。過去の苦い経験から、当然、ICUは会社側の案を拒絶した。 NLCは、交渉できるように両当事者が仲裁人・調停者を選ぶことを要求した。ICUはこの案に従ったが、クラウン・キャンズ経営陣は拒否し、機械設備を撤去するために工場にクレーンを持ち込むことを決定する。
労働者の抵抗に遭ったクラウン経営陣は、地元の警察に労働者からの保護を求めた。警察は同社の要請をはねつけ、適正手続きに従うよう忠告した。NLCは現状を考慮して、紛争の解決に向けてクラウン・キャンズ経営陣とICUの緊急会議を要求している。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はクラウン・ホールディングスCEOへの書簡で、ガーナの工場で労働者の権利が侵害されている事実を明らかにするとともに、同社に対し、工場の稼働を再開してICU代表と誠実に交渉するよう促した。