インダストリオール、OECD鉄鋼委員会で労働者に発言権
2015-05-13
5月11~12日にフランスのパリでOECD鉄鋼委員会が開かれ、参加者は鉄鋼市場の発展、産業の生存力、競争力、貿易政策、過剰生産能力について議論した。
OECD鉄鋼委員会のインダストリオール・グローバルユニオン代表であるフェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長とイギリスの組合コミュニティーのロブ・ジョンストン産業担当部長は、これらの問題に取り組むにあたって労働者への影響を考慮することの重要性を強調した。
インダストリオールは、鉄鋼業の職場の最新状況に注目し、職場で労働者と組合に発言権を与えることの重要を強調した。労働者が発言権を持って関与することが、事業にとっていかに有益であるかを示す文献が豊富にある。
ロブ・ジョンストンは言う。
「年金制度の廃止を決定した英国タタ・スチールのような悪例が、産業全体に暗い影を落としている。これは同社自体の価値観を損ない、世界一の倫理的な企業であるという同社の主張を裏切る行為だ」
平等は依然、鉄鋼業の大きな課題である。女性にとっての機会は使用者によって異なるが、鉄鋼業はより多くの女性を上級ポストに就かせるためにもっと努力できるだろう。職場で女性を十分に活用しなければならず、そうしないことは不当かつ不公平であり、鉄鋼業にとって損失である。
フェルナンド・ロペスがこう締めくくった。
「インフラの継続的改善を促進する先を見越した産業政策は、鉄鋼消費量を増やし、この産業で雇用保障を支えるために欠かせない」
鉄鋼委員会は、OECD加盟25カ国と準加盟国、その他の招待された政府関係者から成る。政府、生産者および組合に議論の場を提供し、鉄鋼業が直面している発展中の課題に取り組み、開放的で透明な鉄鋼市場を奨励する政治的解決策を確認している。